episode47テーブルナプキン
GWの前半は妻も私も色々なことでバタバタしていましたが、後半の何日かはお互いのんびりすることができました。
ですがGWってどこに行っても道は混んでいるし、人はいっぱいです。
そのため近場で過ごすことが多く、妻とドライブがてらにあちこちウロウロしてました。
今まで行ったことがない大きな公園に行ったり、私の趣味である釣り道具を買いに行ったりと、のんびり過ごしました。
妻も日頃の仕事から解放されて気が楽になったせいか、本来の天然ぶりを発揮してくれました。
私の釣り道具を見に行った時のことです。
ちょっと遠くにある大きな釣り道具屋に行きましたので、片道一時間ほどのドライブです。
行きの車内で、帰りに美味しいものを食べて帰ろうと話しました。
妻はそれだけで何だかテンションが上がってしまったみたいで、何かにつけケラケラと笑いながら休むことなく話し続けます。
そんな妻を見ていると、どうしてこんなケラケラ笑っている人があんなに顔を真っ赤にして怒るんだろうってつくづく不思議な感じがします。
釣具屋を出てから自宅までの帰り道にあるお店を見ますが、ファミレスばかりです。
今まで入ったことがない美味しそうなお店ってすぐには見つからないものですね。
妻はお腹が空いたって文句をいっていましたので、早く見つけないと機嫌が悪くなってしまいます。
そんな時、妻がパスタのお店を見つけました。
「ここに行ってみようよ」っていうので入ってみました。
別に特別ってほどの店ではないですが、店内に入ろうとすると扉を開けてくれ、良さげな感じがしました。
妻はそれでちょっと悪かった機嫌も直ったようで、テンションもまた上がってきました。
テーブルに着くなりメニューを広げて喋り出します。
「何食べるの?」とか、
「前にあの店で食べた〇〇〇は美味しくなかったよね」とか、
「この〇〇〇は美味しいのかなぁ」とか、
とにかくずっと喋りっぱなしです。
店員さんがオーダーを取りに来た時以外はずっと喋ってます。
この店はパスタのお店には珍しく、荷物に掛ける赤いカバーを持ってきてくれました。
この時も妻は喋りながら受け取っていましたので、何のための布なのかあまり聞いていなかったようです。
料理が運ばれてきました。
妻は食事をするとき、紙のテーブルナプキンがあればいつもそれを首元にはさんで胸の前に垂らします。
着ているものに油や汁なんかを飛ばして汚すことが多いからですが、この店には紙のテーブルナプキンは置いていませんでした。
相変わらずペチャクチャ喋りしながら、荷物に掛ける赤いカバーを首元に挟む妻…。
「それ…ナプキンじゃないよ…」
「荷物に匂いが付かないようにするカバーだよ」っていうと、
「どうして早く言ってくれないのよ!」
「恥ずかしいでしょ!!」といいますが、怒ってるって感じではありません。
そのため「さっき店員さんが持ってきた時にいってたじゃない…」
「喋ってたから聞こえてなかったんだよね」って笑いながらいってしまいました。
すると…
「喋ってあげてたんでしょ!」
「せっかく喋ってあげたのに、喜んだらどうなのよ!!」
と顔を赤くして怒りだします。
見ると、カバーと顔が同じ色です…。
その後、妻は一言も喋らずに食事を終え、自宅に帰る車中でも一言も口をききませんでした。
余計な事を言わなければ良かった…。
せっかくのGWが台無しになりました…。
でも…
荷物カバーと顔色を同化させてしまうほど顔を赤くして怒る…
こんな妻のことが大好きです。。。