episode49引っ越し
10年以上住んでいた一軒家から、つい最近マンションに引っ越しました。
元々住んでいた都心近くと比べると周囲にお店などが全くなく不便ではありましたが、環境に慣れてしまったのか、長く住んでいると愛着が湧いてくるものですね。
一軒家では、私が一階にある4畳半の和室、妻は2階にある8畳の洋間を自室としていました。
引っ越したマンションは決して広くはありませんが、全室が洋間で、ひと部屋は8畳ほどで、もう一部屋が7畳ほどの広さです。
私は洋間で暮らせることがうれしくてワクワクしていましたが、きっと広い方の部屋は妻が使うんだろうと思っていました。
マンションを契約した後、妻に「どっちの部屋を使うの?」って聞くと、
「私は狭い方の部屋でいいよ」とのこと。
妻が使うといった狭い方の部屋はマンションの廊下側の部屋で、決して陽当たりが良いとはいえない部屋です。
一方私が使うことを許された広い方の部屋はベランダ側で、陽当たりも良く、窓も大きな明るい部屋です。
「私が広い部屋を使ってもいいの?」
「そっちの部屋はちょっと暗いし、狭いよ?」って聞くと
「いいのよ、あなたが広くて明るい部屋を使って」って、ニコッと笑いながらいうのです。
私は感激しました。
これまで妻に仕えてきたことが報われたのだ!
やっと私のことを認め、私をたててくれる気持ちを持ってくれたんだ!
そう思って有頂天になっていました。
そして引っ越しの荷物を運び終わった時、
私は妻の部屋をみながら「ちょっと狭いけど荷物は入りそう?」って聞き、まるで妻を気遣う夫という立場からの発言のように「私が広い部屋をつかってしまうけどごめんよ」っていいました。
すると妻は「大丈夫よ、ちゃんと収まると思うわ」。
「それにあなたがあの部屋だと、洗濯物を干すのに私の部屋を通らなくていいでしょ」ってニカッと笑いました。
あああ…
そうでした…。
引っ越しても、私の仕事である洗濯担当は変わるはずがありませんでした…。
このブログのepisode1「役割分担!」でも書いていますが、うちの家では役割分担が完璧におこなわれており、買い物と食器洗い、洗濯、掃除など家事の大半は私の仕事となっています。
そして以前の一軒家では、ベランダにでるには妻の部屋を通るしかなく、妻が寝ていたり、仕事をしているとウルサイって怒るので、洗濯物を干すことができなかったのです。
そのため妻の都合に合わせて洗濯するしかなく、洗濯物をため込んでしまうことが多かったんです。
でも引っ越したマンションのベランダは私の部屋から直接いくことができるので、妻の部屋を通る必要がなくなったのです。
すなわち…
洗濯物を干しやすいようにしてあげたんだから、ちゃんと洗濯して、ため込まないようにしろよって意味だったのです…。
なんて抜け目がない…
あ…いや、なんて頭の回転が速いんでしょう。
そんなことまで考えていたなんて…。
頭がよく、私の家事のしやすさまでも常に考えてくれる…
私は、こんな妻のことが大好きです…。