episode51お正月の深夜ドラマ
このお正月は新型コロナのせいもあって、どこへも出掛けずに夫婦二人で過ごしました。
そんな状況で楽しめることいえば、ネットでの買い物やTVを観るぐらいでしょうか。
妻は自分の洋服だけでなく、私の洋服も購入してくれたようで、何を買ってくれたのか聞いても教えてくれません。
私の喜ぶ顔が見たくてわざと教えてくれないようなのですが、このあたりが妻の可愛いところです。
お正月の間、昼間はバラエティ番組が多く、夜遅くから朝方まではドラマが放映されていました。
私たちはこれまであまりTVを観ることがなく、調子が悪くなってきた古いTVで年末番組を少し観る程度でしたが、引っ越しを機に購入した新しいTVのキレイな映り具合にビックリしました。
特に妻は画質のキレイさに感激し、再放送ながら2日と3日の深夜から朝方にかけて放映されるドラマを観ようと事前にチェックしていたようです。
私はその様子を見てなんだか微笑ましく思っていましたが、実はここからが悪夢の始まりだったのです。
2日の夜になりました。
妻は食い入るようにドラマに夢中になっています。
私は正月も食事担当ですから、追加のお雑煮を朝から作らなくてはならず早めにベッドに入りましたが、妻はリビングで念願のTVドラマを観続けていました。
私は寝る時、妻にTVの音量を小さくしなくても大丈夫だからねっていい、ベッドに入りましたが、TVの音が気になって眠れません。
私の仕事部屋兼寝室はTVが置いてあるリビングと隣り合わせで、大きな引き戸で仕切ってあるだけなので、TVの音がほとんどそのまま聞こえてくるんです。
やっと音が少し静かになり、ウトウトしかけているといきなり「バキュン! バキュン!」と拳銃を発射したような音が。。。
そして何やら大きな声で叫んでいる音まで聞こえてきました。
ドラマの緊迫した場面なのでしょうが、とても寝ていられる状況ではありません。。。
TVの音は朝まで流れ続け、私はその間ほとんど眠れませんでした。。。
妻が夢中になって観ているのに、音量を下げてなんて私にはいえませんし、もしそんなことをいおうものなら妻の機嫌が悪くなってしまうのは目に見えています。
でも私がそんなことをいわなくても、翌朝の妻は寝不足で機嫌が悪く、私が寝不足状態で一生懸命作ったお雑煮を無言で食べていました…。
周囲の状況が見えなくなるほどTVに夢中になってしまう…
私はこんな妻が大好きです…。